バリ島ウブド(5):パブリックプール [海外旅行記:バリ島]
バリ島は南の島、ビーチリゾート。だから、海辺の砂浜で焼きつくような太陽のもと、青い海とまぶしい照り返しを前にアクティブに過ごすのがイメージだろう。
しかし、ここマヤウブドは違う。ここは涼しく、やわらかい陽射しと静寂の中で水面に映る木々の緑を前に、プールサイドで止まったような時を過ごすのだ。
まるで軽井沢のような高原のプールを前に本を読んでいるような空気。目の前のプールはビーチではなく、たぶん森の中の湖だ。
パブリックプールはホテル内に2箇所ある。ひとつが、ここ⑤のパブリックプールで、もうひとつが、リバーサイドカフェのプール。どちらも、ただ訪れるとシートをセットし、飲み物のオーダーをしなくてもミネラルウォーターを用意してくれる。
ホテル宿泊のはじめに一方のパブリックプールで時を過ごした。
maya sari レストランのすぐしたの、パブリックプール。もうひとつのリバーサイドと違い、高台に位置する。
渓谷を臨みながら、プールサイドでくつろぐ。
自分は、日本からもってきた「東京タワー」を横になって読むことにした。
周囲は森に囲まれ、水面には木々の緑が映る。
ひと泳ぎしてみようか。実は水が恋しいほどの暑さではなく、最初にプールに水をつけると、震えが来た。しかし、肩までつかってひと泳ぎすると水の温度が肌温度になった。水面まで下がった視線で周囲をみると、360度が森に囲まれ、自分は湖の魚だった。渓谷の方向に向かって泳いだ。
プールの端は渓谷に突き出し、その先滝で落ちてしまうのではないかと思う。先端の壁上方はガラスになっている。。
陸のない水面の果てに向かって泳いでいると妙にアドベンチャーな気分に踊らされる。目の前は緑の渓谷だ。しかも、椰子のような違う世界の樹木に覆われた。。。
小さなプール。ひとしきり泳いだらちょっとつかれ、また、プールサイドのシートに横たわり、「東京タワー」の続きを読みはじめた。まだ、ものごころついたばかりの作者がかすかな「おとん」の記憶を蘇らせている件だった。自分の記憶と重ねていると、いつか夢の中で自分か作者かわからない幼少時代の物語が数々繰り広げられた。
ふと気づくと、夕方になり寒くなって目が醒めた。かなり時間がたったようだ。だが、「東京タワー」は数ページしかすすんでいなかった。
パブリックプールのスライドショー
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